私は若い頃、バブル時代の金融業界にいたので、ほんとーに美味しいものをアレコレ食べに行きました。が、外食で自分でお金を払ったという経験はものすごく少ないんですよね。
当時は、
・おじさんは皆、使い放題の交際費予算をもっていた
・あたしは若い女性だった
・個人的な関係性においても、当時は今より「男性が女性に奢る」という慣習が強く残ってた
ので、女子会を除くと自分で払ったという記憶は(割り勘も含め)思い出せないぐらい。。。
だから留学できたんだよね。
当時はボーナスの額もよかったので、5年働いたら、とりあえず一年分くらいの留学費用が貯まりました。家賃は光熱費込み 3000円ほどの会社の寮に住んでたし。
この後、アメリカでは赤貧生活、その後の外資系企業ライフでは「奢るという文化のない世界」を経験したのですが、3年前に会社を辞めて以来、また奢ってもらうことが急増。
ご馳走してくださるのは、
・編集者さんなど出版関係者の方、
・ちきりんファンの方
ですね。
いずれも向こうから誘われるわけだし、前者は会社のお金だし、いいんですけど、最近はさすがに「このままじゃヤバいでしょ」と思い始めました。
というのは、一生のうちに「奢ってもらった額のほうが、奢った額より多い」ってどうなのかなと思うからです。昔はいろんな人に奢ってもらいつつ、「私も将来はガンガン稼いで若い人におごってあげよう」と思ってました。
でも、実際にガンガン稼いだし年もとったのに、こんなに奢ってもらってたら一生の収支バランスが取れません。恵まれた立場なのにこんなとこで黒字にするのはよくないよねと。
なので、最近は若い人たちと会う時は(相手からのリクエストで会う場合も)私が払うようにしてるのだけど、払わせてもらえない場合もあるし(最近の若い人はほんとーにマナーがいい)ね。
あと、定期的に会う人の場合、毎回こちらが払ってると相手からは誘いにくくなる。反対の立場でも、「常に奢ってくれる人」は誘いにくいでしょ。だってそれじゃあ(いくら立場に差があっても)「あたしってタカリ?」って気がしてくる。なので、定期的に会う人の場合は、順番に払うケースが多い。
とはいえ、やっぱり「死ぬ時に奢られた額の合計が、奢った額の倍に達してる」とかになると、さすがに神様に怒られそうなので、これからもどんどん若い人にはごちそうして行きたいと思ってます。
っていうかね、若い人は私に会った時、飲食代金を払わせることに遠慮しないでください。あたしは若い頃、いろんな人に山ほど奢ってもらったですよ。だから皆さんも今は遠慮なくご馳走になり、将来、次の世代の若い人に奢ってあげてください。
お金とか知恵とか情報とかエネルギーとか刺激ってものは、そうやって時代を超え、回っていくだすよ。
おほほほほほー