六本木ヒルズの森美術館でやっていた“六本木クロッシング2010展”に行ってきた。
最終日まで数日というぎりぎりのタイミングでしたが、平日の午後だったので空いてて快適に観賞できた。
印象派絵画の展覧会の混み方とは桁が違うというか、現代アート好きな人って印象派絵画が好きな人に比べると圧倒的に少ないんだとあらためて認識。
2007年にNYのMoMAに行った感想を書いてますが、あの時と同じくらいこの展覧会はよかったです。
一番よかったのは、宇治野宗輝氏の“THE BALLAD OF EXTENDED BACKYARD”、「音の出る彫刻」(サウンドスカルプチャー)ですね。
定期的にスイッチが入って音がでるんだけど、すばらしかった。踊り出したくなる感じ。
雨宮庸介氏の、密閉された部屋の中でアーティスト自身がパフォーマンスしている作品もすごくよかった。
アートの中に自分も取り込まれる。ただ観るだけじゃなくて、これこそまさにアートじゃん!って体験できる作品だった。(自分の部屋もこういう感じにしたい!)
あと、Chim↑Pom氏の、食べ散らかした形状の“食べものの蝋模型”をぶちまけた中に男女の彫刻(ロダンの接吻がモデルらしい)がポッキーゲームしてるの図、という作品。
食べ散らかして生きてる人間を揶揄するような作品、ポップなスタイルでありながら強烈なメッセージを投げかける(その点で“おちゃらけ社会派”に通じるスタイル)。
色も綺麗で楽しいし、秀逸な作品でした。
こちらのページ(いつまでページが残っているかは不明ですが)に上記作品の写真もあります。
http://www.art-it.asia/u/admin_ed_sp1/eFSUYE8C7PIL9zqjua3V/
http://www.art-it.asia/u/admin_ed_sp1/gIPXMkuF64xqjGV9nUmL/
http://www.art-it.asia/u/admin_ed_sp1/6sSCoLyg9AlFnkd7ZuW2/
http://www.art-it.asia/u/admin_ed_sp1/oizYN3k7a4jXQVpImc5f/
いい作品が多くて観賞に時間がかかりました。
加えて80分もの映像作品も観たので、全体で3時間ちょい。
1500円は有り難すぎるお値段。こんなコストでこんなレベルのモノを観られるようにしてくれるなんて、「森ビル偉い!」って思いました。
最後に・・・今回、思ったよりメッセージ性が強くて驚きました。MoMAの作品より圧倒的に。
で、「社会ってアートだ」「アートって社会だ」と思った。
私は社会派だけど、自分の思うことの表現方法はテキストである必要はない。
アートで表現できる人もとてもうらやましい。
前に「自分の表現法を見つけよう」っていうエントリを書いたのを思い出した。
社会はアートだ。
アートは社会だ。