追悼) 山崎豊子さん

山崎豊子さんが亡くなられました。1924年生まれで享年88歳。
私が“社会派”になるきっかけを与えてくれた作家のひとりです。


私が彼女の本から学んだのは、
人間の、
組織の、
国の、
えげつなさ、です。


(「えげつない」は、元関西方言らしいです)


彼女はこういう本を書くことで、何を伝えたかったのか。「人間は、こんなにえげつないものなのよ」と教えたかったのかな。「それを理解した上で、どう生きるか考えなさい」って言われていた気もする。



どれも甲乙つけがたいけど、一番インパクトがあったのはコレかな。これを読まなければケニアにいくことはなかったと思う。

沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)

沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)



その次がこれかなあ。カリフォルニアの日系移民の物語り。歴史とか戦争とか国籍とかについて、すごい考えさせられた。

二つの祖国〈上〉 (新潮文庫)

二つの祖国〈上〉 (新潮文庫)



「大地の子」も切ないよね。上記と同じく、国と歴史に翻弄される人間が描かれる。あと、今の中国を理解するにも役立つ。

大地の子〈1〉 (文春文庫)

大地の子〈1〉 (文春文庫)



これはテレビドラマ(田宮二郎版)のほうが記憶に残ってる。

白い巨塔〈第1巻〉 (新潮文庫)

白い巨塔〈第1巻〉 (新潮文庫)



彼女は大阪の船場の生まれで、初期の作品にはその世界を書いたものが多いんだけど、どれもこれもすごいエロくてびっくりします。。。こういうのに出てくる「エロくて、したたか」っていう女性が、あたしは大好き。

女の勲章 (上巻) (新潮文庫 (や-5-38))

女の勲章 (上巻) (新潮文庫 (や-5-38))



これ、小6の時に読んでぶっとんだ。

華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)

華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)



大半がキンドルで読めるのね。


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ご冥福をお祈りします。