ちきりんには大好きな韓国ドラマがたくさんありますが、確実にベスト10に入れられるのがこれです。もちろん星5つ。★★★★★
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よくできてます。日本でもリメイクされてました。そっちもちょこっとだけ見たけど、いまいちな感じでした。日本のほうのをみてがっかりした人も是非、韓国オリジナル版を見てみてほしいです。
ストーリーは、高校生の頃に間違いから友人を刺して殺してしまった不良少年と、その時に殺された人の弟です。刺した方は有力者の息子であったため罪を免れ、大人になってから刑事になります。殺された方の高校生は極貧の家庭に生まれ、優秀で優しくて正義感に溢れていました。母と弟との3人家族の中で、期待の星だったのです。
兄の死の直後、ショックのために母も亡くなり独りになった被害者の弟は、兄の復讐のために生きることを近い、弁護士となって現れます。この復讐劇にエスパーを持つ少女が絡みます。恋愛系のモチーフも一部含まれるし、犯人捜しのサスペンス要素もあるのですが、基本は人の生き様、孤独、愛憎を描く人間ドラマです。
このドラマがすばらしい理由の約7割を占めるのが、復讐のために生きる弁護士を演じる、チュ・ジフンさんという役者のすばらしい演技です。本当は刑事役のオム・テウンさんの方が主役だと思うのですが、そしてもちろん彼だってすばらしいのですが、このドラマに関しては、チュ・ジフン氏の演技は突出しています。ありえないくらい巧いです。
感情を抑制する無表情のことが多い役柄を演じながら、これだけの感情を伝えてくる演技にはなかなかお目にかかれません。このドラマの後、彼の出演作を他にもみたいと思って観たのが下記。韓国に皇室が残っていたら・・という設定でのドラマです。こちらも恋愛ドラマでありながら、彼が演じる皇太子役は心の中に孤独を抱えている役柄で、魔王の時と同様、その辺りの“暗”を演じるのがとても巧い役者さんだと思いました。(順番としては、下記の方が先に作られており、そちらでブレークしたために魔王に抜擢されたようです。)
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上記二つのドラマは韓国でも日本でも大人気で、日本でもチュ・ジフン氏のファンミーティングが開催され、さてここから・・という感じだったのですが・・・。なんとチュ・ジフン氏、2009年の5月に合成麻薬の使用で逮捕されてしまい、いきなり表舞台から消えてしまいました。その後、今年の2月から兵役に入ったようで、とりあえず2年間はドラマ界に戻ってくることはありません。
除隊後も復帰できるかどうか微妙なのかもしれませんが、上記2作品、特に、魔王の演技はすばらしいものでした。ちきりんとしては事件、その後の内省の時期を経て、さらにパワーアップした名優として是非カムバックしてきてほしいと思っています。彼の作品はすべて観たい、そう思わせる俳優さんです。
そんじゃーね。