ボストン美術館展

先日、六本木ヒルズでやっていたボストン美術館展に行ってきました。場所柄、仕事後のサラリーマン&ウーマンの来場を見込んで毎日20時まであいているのでありがたいです。あと数日で終わりだったので駆け込みで見てきました。

混み具合いはあまあOKなレベル。ただ、ここは場所が狭いのが残念。今回もすごくいい作品がたくさんあったので、もっとゆったりした会場だとよりよかったです。でも(実際の)ボストン美術館自体はでかすぎていつも足が疲れちゃいますので、最近は案外こういう(日本に一部の作品を運んで来ての)展示会もいいかな〜とか思ってます。


今回展示されていた中で、ちきりん的なベスト作品はピエール=オーギュスト・ルノワールの“ガンジー島の海岸の子供達”でした。
見ていて安心でき、幸せな気分になれる素敵な絵。子供って幸せの象徴だな〜と実感できます。


2番目によかったのはクロード・モネの“ヴァランジュヴィルの崖の漁師小屋”です。現実の風景で海を見ると「わ−」って思うでしょ。「海だ〜」って思いますよね。絵なのに、そう思えるんだよね、これ。
同じテイストで、“プールヴィル、ラ・カヴェの道”も素敵な絵でした。こんな絵がほしい・・。


3番目は今回の展示会の目玉、フィンセント・ファン・ゴッホの“オーヴェールの家々”。もう、ちきりんがどうこういう必要のない名画ですね。多くの人が長い間、絵の前で足を止めていました。ものすごい力のある絵です。なんなんだろね、この力は・・天才ってほんとすごいです。


★★★

今回の展示会は部屋ごとにテーマを決めて絵が展示してありました。最初が「肖像画」を集めた部屋、次が「宗教画」、「オランダの室内」「描かれた日常生活」「風景画の系譜」「モネの冒険」「印象派の風景画」「静物と近代絵画」という感じに。

若干無理くりな括りもあるし、何の軸?って感じもしますが、肖像画や宗教画を集めて見せるのは悪くない手法だと思いました。肖像画はベスト3には選んでないけど、どれもレベルが高くて、それぞれに力がありました。“見つめられてる”感じを味わうことができます。


ところで、「モネの冒険」の部屋には「ルーアン大聖堂」の一枚がきていました。昔、オランジェリーかオルセーか忘れたけど、そのいずれかで、このモネのルーアン大聖堂の絵を3つ並べて観た時の衝撃は未だに忘れられません。ものすごい聖堂だ、っていうのと、ものすごいものを描こうとしてるんだ、というビームに打ち倒されそうでした。まだ(ちきりんも)若かったし、感受性も今より強かったのかもしれません。

ルーアンの大聖堂自体も観たくなって訪れましたが、でかすぎて全体が見られません。それと、たぶん1世紀くらい改修中だと思います。でも実物もすごくインパクトのある聖堂でした。

ルーアンはパリから1時間ちょいくらいの郊外のかわいい町で、数日すごすのにとても素敵な場所に思えました。フランス語ができたら楽しいのでしょうけど。ああいう静かな町でカフェに座ってゆったりアホみたいな話をしながら、のんびり1週間くらい滞在できたら幸せです。


またまたヨーロッパに行ってみたくなる、そんな展示会でした。(“ボストン”美術館展だったのに・・)


そんじゃーね。